新物はまだ水分が高いので浸水時間については、よく言う「一晩」でいいのですが、日がたつほどに豆も乾燥していき、一晩では十分でないケースがあります。プロも、豆の状態をみて戻し方、炊き方を変えているのが現状です。新物・古品に関わらず万能な方法をご紹介します。台所でしばらく眠っていた豆も、ぜひこの方法で戻してみてください。 ※特に、古い豆(1年以上)に有効で、炊きムラが出来にくいです。 ※豆の種類は選びません。
どんぶり一杯(乾燥豆約500g)で1〜1.5kの煮豆となります。(3倍に膨らむ)
前準備
- 鍋に豆と豆の量の3倍以上の水を入れる。(吹きこぼれないように大きめの鍋を用意)
- 蓋をして強火にかける。(一晩水につけません)
- 沸騰したら中火にする。炊いてから10分したら火を止める。
- 絶対に蓋を開けないで3時間以上置く。
- スプーン等でひと混ぜして豆にシワがなく給水されているか確認してください。
- 給水されていたら茹で豆を炊く準備が完了。(給水されていないようでしたら、そのまま浸して様子を見る。)
茹で豆の炊き方
- 前準備⑥の鍋に落とし蓋をかぶせ、中火で茹でる。
- 沸いたら踊らない程度の火加減で炊き、豆の炊ける匂いがしてきてから20〜30分茹でる。
- 火を止め、鍋の蓋が触れる様になったら、ざるにあけ茹でこぼす。(「渋切り」と言う灰汁抜き)
※渋切り1回で大丈夫ですが、好みで①〜③を1〜2回繰り返す。 - ③の鍋に豆の上にかぶる程度の水をいれ、中火にかける。沸いてきたら豆が踊らない程度の火にかけ20分程度で茹で上がります。
- 好みの柔らかさになったら茹で豆のできあがり。
※煮えむらがあるとその後の調理時に硬い煮豆が出来ますのでゆっくり茹で上げましょう。
※豆によって茹で時間を調整してください。
お鍋でコトコト煮ながら、豆が炊ける様子をみるという台所の一コマもよいものですが、炊飯器で調理するメリットは、なんといっても「鍋に付きっきりで火加減を見る」必要がないこと。約40分の間に料理の仕込みなど他の家事、休憩できる時間が生まれます。日本のほとんどの家庭にある炊飯器ですから、お米を炊く以外にもよい働きをしてくれることで、余裕をもって料理を楽しんでいただけるきっかけになれば幸いです。
料理研究家・とかち観光大使 栂安信子先生の炊飯器調理
- 生豆100gをたっぷりの水に一晩浸ける。※出来上がり240〜250gぐらいの量になります。
- 戻した豆は一度水を切る。
- 新たに水を120cc用意して、戻した豆と一緒に炊飯器に入れる。
- 炊飯器のモードは普通の炊飯でOK。(機種によって40〜50分程度)
- 生豆100gが基本。品種は大正金時サイズぐらいまで。白花豆など大きなものは除外。
- 使いたい分量に応じて生豆量と炊飯器に入れる水の量を調整。(150gであれば180ccというように)
- 上記は、3合炊の炊飯器を想定しています。炊飯器の形状にもよりますが、3合炊では150g以上にすると吹きこぼれる可能性が高くなります。





